EC2にオープンソースMAの「Mautic」をインストールして日本語化する

MA(Marketing Automation:マーケティングオートメーション)とはなに?ぐらいのレベルからひとつ抜けるためにも実際に触ってみようということでオープンソースMAである「Mautic」のオンプレミス版をAWS EC2にインストールした。そのメモ書き。

Mautic

MAツールは導入から運用までを考えると初期費とコンサルティング費で軽く800万~1,000万ぐらいの可愛くないコストがかかる模様。
なのでちょっとした開発やサーバ運用を厭わないチームなのであればMauticのオンプレミス版(無料)を入れて、使ってみたあと予算を確保するかどうかを考えるといいらしい。
Mauticは他の有償のMAツールと大体同程度の機能は備えてあるとのことなので使わない手はない。
そして読み方は「マウティック」でいいのかな?

インストー

基本的に以下のリンクの内容でインストールまでは完了。

qiita.com

DBについてはRDSにするか、EC2内に立てるかがあると思うのですが本番運用でもない限りはEC2内に立ててしまったほうが良いように思います。RDS高いので。その分バックアップは自分でしないといけないし自動起動設定なんかも忘れずにしないといけない。RDSの運用上手くやってる(使うときだけ起動するなど)チームならRDSでもいいかもしれない。そのあたりは用途と運用するチームのスキル次第で判断すればいいんじゃないかな。

日本語化

しかし、日本語化しようと思うとディレクトリの権限設定に以下を追加しないといけないようだった。

$ sudo chown -R apache:apache /var/www/html/media
$ sudo chown -R apache:apache /var/www/html/translations

これらディレクトリに権限を与えることで[歯車アイコン] > [Configuration:設定] > [System Defaults:システムのデフォルト] > [Default Language:デフォルトの] の設定を「Japanese:日本語」を選び、「Apply」して「Save & Close」すれば、同ディレクトリ内に翻訳がダウンロードされて日本語表示にすることができるようだ。

アカウント

アカウント登録は1件ずつ。今回はチーム(数人~十数人)で使ってみようと思ったので、まとめて登録する方法があるのなら誰か教えてほしい。
それにRoleが初期のままだと「Administrator」しかない。このあたりはひと通りの検証をした後に運用ルールを決めてそれぞれのユースケースに対して自分で設定する必要があるよう?もうちょっとなんとかならないのかな。ベストプラクティスとかあるならこれも誰か教えてほしい。

検証

おおまかには以下のような流れになるのかな。

  1. コンタクトに自分を登録して、そのコンタクトに対してランディングページへのリンクを仕込んだメールを作成。
  2. ランディングページはMauticのものを使ってもいいし、外部で作ったのならトラッキングコードを仕込む。
  3. 自分にメールを送信して、受信したメールを開封
  4. メール本文のランディングページのリンクをクリック。
  5. メールの開封率、クリック、コンバージョンの計測。

注意しないといけないのはMauticにログインしたブラウザで、メール本文のランディングページへのリンクを開くとクリック・コンバージョンはカウントされないらしい。
そのあたりはMAとしてよくできている。なのでブラウザのシークレットモードなんかで開けば計測されるはず。
あとコンタクトはcsvでインポートできる模様。アカウントもできるようにしてほしい。

この次、感想とか

リードの管理だとか大事なところはまだこれから勉強しないといけない。
でも導入も簡単だし、Google Analyticsのトラッキングコードライクなスクリプトの埋め込みで計測もできるし、会員情報を管理しているオウンドメディアを展開しているところならちょっと入れてみるぐらいの感覚でもいいのかもしれない。敷居はかなり低い。
あと気になるところはコンタクトへのメールの送信かな。会員のほとんどが携帯のキャリアメールだったりするオウンドメディアだとMauticのような海外製のサービスよりも日本のメールマーケティングツールのほうがノウハウは蓄積されているだろうと思う。そのあたりもフォーラムが元気だと日本の開発者がプラグインとか開発してたりを期待できるのだけれど、ちょっと求めすぎかな。自分がやれってね。